ラペイロージア オレオゲナの発芽促進実験

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ラペイロージア オレオゲナ(lapeirousia oreogena)は発芽しにくいことで有名なようです。

ラペイロージアは硬実種子のため、水を吸収しづらいことが原因ではないかと思います。

そこで種を傷つけたり、ジベレリンを使って、発芽が促進できないか実験をしてみました。ジベレリンは発芽を促進する植物ホルモンです。

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試験区

試験区は4つ用意しました。

  1. 種に傷ありジベレリン処理あり
  2. 種に傷なし+ジベレリン処理あり
  3. 種に傷あり+ジベレリン処理なし
  4. 種に傷なし+ジベレリン処理なし

1試験区あたり9粒ずつです(n=9)。これで種に傷つける効果とジベレリンの効果がわかるでしょう^ ^

種に傷をつける方法

さて、種を傷つける方法ですが、紙やすりを使用しました。

こんな感じに色が変わるくらいに種皮を薄くしました。
Before
After

安全に種を傷つけるのけっこう難しい…シレノイデスで練習したとき、試しに金属のやすりで傷つけようとしたら砕けちゃったし、何個かどこかへ飛んで行っちゃった…

ジベレリン処理

次にジベレリン処理の説明です。ジベレリン処理は濃度や浸す時間によって効果が変わるようです。しかも種類によって適正も違うみたい(´ー`)

よくわからないけど、濃度100ppm、24時間冷蔵庫で浸すことにしました。

浸すときはジベレリンを節約するため、溶液をキッチンペーパーに浸し、ラップで乾燥しないよう包みました。

さらにジップロックしました。ついでに他の種子もジベレリン処理してみました。

播種方法

9月下旬、冷蔵庫に24時間置いた後、山野草の土に植えました。土にマグアンプk が入ってます。軽く覆土をしました。あとは表面が乾いたら水をやるだけです。

果たしてどうなるやら…

結果および考察

1月になりオレオゲナの発芽がそろってきました。さて、さっそく実験結果です。

  1. 種に傷あり+ジベレリン処理あり→発芽率5/9=56%
  2. 種に傷なし+ジベレリン処理あり→発芽率0/9=0%
  3. 種に傷あり+ジベレリン処理なし→発芽率7/9=78%
  4. 種に傷なし+ジベレリン処理なし→発芽率0/9=0%

発芽しにくいと噂のオレオゲナ。噂通り何も処理をしないと発芽すらしませんでした。

しかし種に傷をつけた場合、発芽率が格段に向上しました。

これはラペイロージアが硬実種子であり、水を吸収しやすくなったためと思われます。

今回の実験ではジベレリン処理による発芽促進効果は見られませんでした。

他の種類で試したものでも、ジベレリンの効果がなかったので、濃度や浸す時間に問題があったのかもしれません。

まとめ

オレオゲナは発芽率が低いことが改めて確認されました。しかし今回の実験では、種子に傷をつけることで発芽率が向上しました。これは硬い種皮を薄くすることで、吸水されやすくなったためと考えられます。

なお、コドノリザ属であるコリンボサとアズレアは種皮が薄いため効果がない(てゆうか潰れそう?)と思われます。

追記

翌年、傷を付けなかった試験区でも1-3本ですが発芽しました。